みなさん[Samaritan,s Purse(サマリタンズ・パース)]
という団体をご存知でしょうか。
[画像を↑クリックいただくとサマリタンズ・パースのHPに移ります]
サマリタンズ・パースは世界中の様々な原因で傷ついた人々に
精神的・身体的な援助をする超教派福音主義のキリスト教団体です。
彼らは今、岩手県気仙沼郡住田町と宮城県登米郡東和町に
ベースキャンプを設立して気仙沼と石巻を中心として
多くのボランティアの方々と共に復興活動をしてくれています。
今回、私ども大忠建設は私の友人のK社のF社長から
復興支援に関してサマリタンズ・パースが工務店の参加を募っているので
仙台に一緒にどんな内容か実際に見聞しに行きませんか?
と、お声掛けを頂きました。
少しの準備期間をおいて私と実際に指揮をとる予定の担当者、
そしてF社長とMさんと共に活動への参加の可否を判断すべく
宮城県石巻市に行ってきました。
[仙台空港]
(驚いたことにあれだけの被害を受けながら震災6日後には
離着陸可能な状態にまで復旧したそうです。日本てすごい・・・。)
空港へはありがたいことにサマリタンズ・パース(以下SPと略称)
のコーディネーター、ローレンス綾子さんが迎えに来てくださいました。
(写真は許可を取り忘れたので割愛(^^;)
日帰りということもあり時間もないので挨拶もそこそこにSPの事務所へ
向かうべく車で移動していると(駅は今だ未復旧)
道の端々には津波による残骸が山々と積まれていました。
車で約40分ほど移動してSPに到着。
中には主にアメリカ人のスタッフを中心に10名ほどの方々がいらっしゃいました。
実際にSPの方として働いていらっしゃるのは現場スタッフを入れると
約60名程いらっしゃるそうですが、その他の殆どがボランティアの方だそうで、
毎週何十人もの方々が世界中から復興活動に来てくださるそうです。
スタッフの方々と顔合わせ・名刺交換が終わり、
(リチャードさん・ルイズさん・ロバートさん名刺交換ありがとうございました)
さっそく今回の作業内容の説明を受けました。
約1時間ほどの説明および質疑応答でしたが
要点をまとめますと、震災後約5ヵ月を経過し、
やっと宅内の泥だし作業が終わり、
現在は宅内の復旧作業に入っているとの事でした。
それも損壊・浸水劣化の激しい建物1階をメインに家屋を雨風から防ぎ、
そして寒さの厳しい冬に備えるために戸締りができ断熱性を高めるといった
大工作業工事メインの内容で、今回われわれ工務店には大工方を招集し、
施工・技術指導(諸外国大工ボランティア含む)・資材及び工程等管理
を任せたいとの事でした。
(請負形態は3パターンあるが基本としてSPとの直接契約)
丁寧な説明を受けましたが[百聞は一見にしかず]
早速、実際に石巻の現場に直行させていただくことになりました。
石巻に向かう道中ですが本当に被災地には見えないくらい
復興は進んでいました。建物の中には浸水跡がくっきりと
残っているところもありましたが綺麗に残骸は片づけられていました。
ところが、石巻の海岸沿いに近づくに連れて・・・、
残骸はかなり片づけられてはいましたが、やはり深い爪痕が・・・。
そうこうしているうちに現場に到着。
建物を見て回ると本当にひどい状態でした。
少し歩いていくと作業をしてくださっている
アメリカのボランティア大工さんとお会いすることができました。
時計を見てみるとちょうどお昼時で
皆さんも昼食の準備をされている最中でした。
(上の写真左奥のオレンジのTシャツの男性はBBQでフランクフルトを調理中♪)
(こういった姿を見るとアメリカンを思わず感じてしまいました(^^))
お昼休憩中も作業に没頭されている方も。
お昼が終わり作業をされている皆さんの作業場を拝見させて頂くことに。
工法は木造在来で内装は和室が多く真壁工法。
平均して1階だけで20~25坪といった住宅が多かったですね。
外部は左官壁やサイディングと様々でしたが今回は基本的に
内部復旧がメインですので外部は非対称項目。
(ただし、施主様の依頼があれば直接契約にて請負可との事でした。)
しかし見た目よりもとにかく雨風がしのげるように
仕上げるほうが優先といった感じでした。
作業環境としてはやはり少し厳しいものがありました。
水道は近くまでは来ていますが現場周辺は断水。
電気も断線しているので発電機を持参されていました。
しかし容量が小さく同時に2つの機械を使うのも困難・・・。
作業視察中に上の写真の家のお施主様がボランティアの皆さんに
アイスの差し入れに来られていました。
聞けば毎日様子を見に来られているとの事。
と、いうのも被災直後は正直この家に戻ってくるのは無理だと
あきらめていられたそうです。
しかし、徐々に復興する姿を毎日目にするにつれて
周りに住む親戚の皆さんとも話し合った結果、
「もう一度ここに住もう!!」
という気持ちになられたそうです。
このあたりの方々は俗にいう[タンス貯金]が多かったらしく
みんなお金を津波に流されたとかで復旧したくても資金がないのが実状です。
そんな中で世界中の皆様の思いのこもった献金のおかげで
あきらめていた気持ちが、思い詰めていた気持ちが復興に向かって
湧き起ってきていました。
我々もどこまで貢献することができるか正直まだ未知数なところが
ありますが、できうる限りのことをさせて頂きたいという想いになりました。
まだまだ救援を求めている住宅は見渡す限り山ほどあります。
8月末に今回の視察をまとめまして説明会を開きたいと思っております。
大工の皆様、何卒ご参加頂きご賛同頂けますようお願いいたします。
(計画では今年中に300棟の内部復旧を目標にされているそうです。)
今日はここまででいったん切りますが
明日は海岸沿いの被災地の事と宿泊施設について
書かせていただこうと思います。
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